国語を究めてみませんか①

2024年5月12日

 ご無沙汰しております。Zukkiです。

 予告編からかなり時間が空いてしまいました。申し訳ありません。ここからは、少なくとも月に2回、できれば毎週、原稿用紙2枚くらいの気軽に読める分量で国語の学びについてお話ししていきたいと思いますので、改めてよろしくお願いいたします。

「どうすれば国語ができるようになるのか」

 これを自分が教わっている先生に問う前に、まず自分自身に問いかけてほしいことがあります。

「なぜ、何のために国語を学ぶのだろうか」

 生徒も保護者の方も、その多くが「受験のため、試験の科目に国語があるから」と答えるでしょう。しかし、残念ながら試験の成績を伸ばすことを目的とした学習で思ったような成果を上げることができる生徒はごく少数であるというのが、私の経験から得た実感です。

 その理由としてまず考えられるのが、学習の仕方です。試験の成績を伸ばすことを目的にすると、その学習法は「試験に良く出る」とされる典型題を習得することに傾き易くなります。実際、算数理科社会では、「事前にやっていたものが出た」ということがある程度の時期や水準まではしばしば起こり得るので、「頑張った分だけ成績が伸びた」と思えてしまいがちです。

 では、国語はどうでしょうか。同じようなことが起こり得るのは事前に範囲が指定されている漢字や語句の知識に関する出題にとどまり、配点の多くを占める読解問題の素材となる文章は初見のものばかりです。つまり、想定外のものについてその場で何とかしなければならないのが国語の試験だということができるでしょう。「これだけやっておけば、このような成果が望めるだろう」というような計算が一番立ちにくい科目であるのが国語であり、そうである以上、本当の意味での上達を望むのであれば、試験の成績が伸びるかどうかは一旦脇に置いて、「そもそも国語とは・・・?」という根っこの部分を考え直すところから始めるような「回り道」ができるかどうかがとても重要になるでしょう。